老後資金の3つのリスクはどれくらい?長寿・インフレ・介護費用を公的データで把握する
老後資金の3つのリスクである長寿・インフレ・介護費用は、公的な統計で大きさの目安をつかめます。厚生労働省「令和7年簡易生命表」では90歳まで生存する人の割合は男性26.7%・女性50.8%、総務省「消費者物価指数」では2025年平均の総合指数が2020年を100として111.9、公益財団法人生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査」(2024年度)では介護の月々の費用が平均9.0万円、介護期間が平均55.0カ月(4年7カ月)です。

長寿リスクに備えるにはどうすればいいのか
長寿リスクに備えるには、90歳や95歳まで生きることを前提に、年金などの収入と生活費の差を試算しておくことが出発点です。

厚生労働省「令和7年簡易生命表」によると、90歳まで生存する人の割合は男性26.7%、女性50.8%、95歳まで生存する人の割合は男性9.9%、女性26.4%です。生命表の上では女性のおよそ2人に1人が90歳まで生存することになり、長く生きることは喜ばしい反面、生活費を賄う期間も長くなります。老後の収支は、ご自身の年金額と毎月の生活費を当てはめて90歳や95歳までの期間で試算すると、具体的に見えてきます。早くから収支を見直すほど、将来の選択肢が多く残ります。家族が集まったときに「これからのお金のこと、どうしていこうか」と一度だけ穏やかに話題に出してみることが、安心への第一歩となります。
インフレリスクによる購買力の低下にはどう備えるのか
インフレリスクへの備えは、物価が上がり続ける可能性を前提に資金計画を立てることから始まります。

総務省「消費者物価指数」によると、2025年平均の全国の総合指数は2020年を100として111.9で、前年比3.2%の上昇でした。5年間で物価がおよそ12%上がったことになり、同じ金額で買えるモノやサービスはその分減っています。預貯金の額だけで老後の収支を見積もらず、物価の動きも織り込んだ資金計画を検討することが、将来の生活の選択肢を狭めないための備えになります。金融機関の窓口や専門家のセミナーなどを通じて、自分に合った方法を無理のない範囲で少しずつ調べてみることから始められます。
介護費用の目安はいくらなのか
生命保険文化センターの調査によると、介護費用は一時的な費用の合計が平均47.2万円、月々の費用が平均9.0万円、介護期間は平均55.0カ月(4年7カ月)です。

公益財団法人生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査」(2024年度)によると、住宅改造や介護用ベッドの購入などの一時的な費用の合計は平均47.2万円、月々の費用は平均9.0万円(在宅では5.3万円、施設では13.8万円)、介護を行った期間は平均55.0カ月(4年7カ月)でした。4年を超えて介護した人は約4割にのぼります。金額は要介護度や在宅か施設かによって大きく変わるため、すべての家庭に同じ金額が当てはまるわけではありませんが、一般的な統計として知っておくことで備えの目安になります。親世代の健康状態や介護に対する考え方について、元気なうちに少しずつ会話を交わしておくことが、万が一のときに慌てないための穏やかな備えにつながります。
よくある質問
Q: 老後資金の3つのリスクは誰にでも関係ありますか?
A: 長寿・インフレ・介護費用は、多くの人に関係するリスクです。どの程度影響するかは、年金額や住まい、家族の状況によって異なります。
Q: 介護費用の平均はいくらですか?
A: 生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査」(2024年度)では、一時的な費用の合計が平均47.2万円、月々の費用が平均9.0万円、介護期間は平均55.0カ月(4年7カ月)です。
Q: 老後資金が足りないかもしれないと気づいたときはどう行動すればいいですか?
A: 一度にすべてを解決しようとせず、まずは家族と話し合う機会を持つなど、負担の少ない小さな行動から始めることをおすすめします。
監修:株式会社HY(横浜駅前の相続・空き家・事故物件・終活の不動産相談窓口)
代表取締役 田澤 英大(宅地建物取引士/1級ファイナンシャル・プランニング技能士/CFP/公認不動産コンサルティングマスター)
宅地建物取引業 神奈川県知事(1)第033168号
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