GWなど連休の帰省で、実家の片付けを始める前に確認したい4つのこと
帰省で実家の片付けを始める前に確認したいのは、「実家の中の様子」「親の健康状態」「通帳や保険証書の保管場所」「権利書など不動産の重要書類」の4つです。ゴールデンウィーク(例年4月末から5月初めの連休)、お盆、年末年始は、離れて暮らす家族が集まりやすい時期です。久しぶりに帰ると、「家の中が片付いていない」「親の様子が以前と違う」と気づく方は少なくありません。片付けを急ぐより先に、どこに何があるか、親の暮らしがどうなっているかを知っておくと、将来の終活や生前整理の相談につなげやすくなります。

帰省で確認したい実家の中の様子とは何ですか

帰省で確認したい実家の中の様子とは、物の量、水回りや階段などの安全面、郵便物や書類のたまり具合です。これらは、親の暮らしの変化に気づく手がかりになります。
物置や押し入れに眠る書類の山を前にして、一度に片付けようとすると、親子ともに大きな負担になります。まずは見て回り、気になる場所をメモする程度にとどめてください。早く話すほど、穏やかな選択肢が多く残ります。帰省の夕食のあとに「この家、これからどうしようか」と一言だけ言ってみるくらいの気軽さで十分です。その場で答えを出さなくてよいとあらかじめ決めておけば、お互いに身構えずに話し合えます。
実家の片付けの前に、親の健康状態や認知機能の変化をどう見守ればよいですか
親の健康状態や認知機能の変化は、日々の会話や生活の様子を穏やかに観察して気づくのが基本です。冷蔵庫の中に賞味期限が切れた食品が目立つ、同じ話を何度も繰り返す、といった様子が、最初のきっかけになることがあります。ただし、これだけで病気と決めることはできません。
高齢者の心身の変化に気づいても、焦ってすべてを解決しようとせず、まず親のペースを尊重することが大切です。無理に片付けを進めると、親が自分の領域を侵されたと感じて、心を閉ざしてしまうことがあります。体調や日常の困りごとを、帰省の短い時間の中で丁寧に聞き取ることから始めてください。
気がかりな様子が続くときは、地域の相談先を知っておくと安心です。介護保険法第115条の46は、地域包括支援センターを、地域住民の心身の健康の保持と生活の安定のために必要な援助を行う施設と位置づけ、市町村が設置できると定めています。横浜市では、地域ケアプラザの中に地域包括支援センターがあり、高齢者に関する相談を受けています。親の住まいの区のケアプラザや区役所に、まず問い合わせてみる方法があります。
通帳や保険証書の保管場所を家族で共有するにはどうすればよいですか
通帳や保険証書の保管場所を家族で共有するには、エンディングノートを活用するか、ファイル一冊にまとめて分かりやすい場所に収めておく方法が向いています。どこに何があるかを家族が把握しているだけで、万が一のときの手続きや確認の手間が小さくなります。
お金や資産の話題は、親子でも切り出しにくいものです。「自分に何かあったときのために、場所だけ教えておいてほしい」と頼むと、親も構えずに話しやすくなります。一度にすべてを聞き出そうとせず、今回の帰省では保管場所の確認だけにとどめるなど、段階を踏んで進めてください。
不動産の権利書や重要な書類はどこに保管されているか、どう確認すればよいですか

不動産の権利書や重要な書類の保管場所は、書斎の引き出し、タンスの奥、銀行の貸金庫などを、家族と一緒に見て回って確認します。権利書は、不動産の売却や名義の変更の手続きで必要になる書類です。
権利書には、2種類あります。2005年(平成17年)3月7日に新しい不動産登記法が施行される前は「登記済証」が、その後は「登記識別情報通知」が交付されています(法務局ごとの移行時期により、切り替わりの時期は前後します)。不動産登記法第21条は、登記官が登記を完了したとき、申請人に登記識別情報を通知することを定めています。法務省によると、権利書は紛失しても再発行されませんが、紛失しただけで不動産の権利を失うわけではありません。
あわせて、家の名義を確かめておくと安心です。法務局で登記事項証明書(登記簿謄本)を取ると、現在の名義人が分かります。名義が亡くなった祖父母のままの場合は注意が必要です。2024年(令和6年)4月1日から相続登記の申請が義務になり、不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内に申請する義務があり、正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象になります。施行前に始まった相続で登記が済んでいないものは、2027年(令和9年)3月31日までが期限です。
権利書や契約書は、ほかの書類に紛れて見分けにくいことがあります。その場で整理を始める必要はありません。「大切な書類だから、場所だけ一緒に確認しておこう」と声をかけ、ファイリングや仕分けは別の機会に回すと、お互いの負担を小さくできます。名義や相続登記が気になる場合は、司法書士などの専門家をご紹介します。当社(株式会社HY)へのご相談は、初回相談無料です。
よくある質問
Q: 実家の片付けはどのタイミングで切り出すのがよいですか?
A: ゴールデンウィーク、お盆、年末年始など、家族がそろってくつろいでいる帰省中の夕食後などが話しやすいタイミングです。その場で結論を出さず、まずは「これからどうしようか」と話題に出す程度から始めてください。
Q: 親が片付けや書類の確認を嫌がる場合はどうすればよいですか?
A: 無理に説得せず、親のプライバシーや気持ちを尊重することが大切です。「自分のためではなく、家族が困らないように教えてほしい」と伝え、一度で済ませようとせず、何度かの帰省に分けてゆっくり話しましょう。
Q: 親の物忘れが気になるときは、どこに相談できますか?
A: 市町村が設置する地域包括支援センターで、高齢者の暮らしや介護の相談ができます。横浜市では、地域ケアプラザの中にあります。医療が必要かどうかの判断は、かかりつけ医などの医療機関にご相談ください。
出典(確認時点:2026年10月)
- e-Gov法令検索「介護保険法」第115条の46:https://laws.e-gov.go.jp/law/409AC0000000123
- 横浜市「地域ケアプラザ紹介」:https://www.city.yokohama.lg.jp/kenko-iryo-fukushi/fukushi-kaigo/chiikifukushi/shisetsu/careplaza/shoukai.html
- 法務省「新不動産登記法Q&A」:https://www.moj.go.jp/MINJI/minji76.html
- 法務省「東北地方太平洋沖地震により権利証(登記済証・登記識別情報通知書)を紛失した場合について」:https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00058.html
- e-Gov法令検索「不動産登記法」第21条:https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000123
- 法務省「相続登記の申請義務化について」:https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00599.html
監修:株式会社HY(横浜駅前の相続・空き家・事故物件・終活の不動産相談窓口)
代表取締役 田澤 英大(宅地建物取引士/1級ファイナンシャル・プランニング技能士/CFP®認定者/公認不動産コンサルティングマスター)
宅地建物取引業 神奈川県知事(1)第033168号
横浜市西区北幸1-11-5 相鉄KSビル9階
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