株式会社HY コラム

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老後の住み替えはいつ始める?自宅売却から賃貸・施設入居までの段取りを解説

老後の住み替えは、「自宅の売却」「賃貸住宅での仮住まい」「高齢者向け住宅や施設への入居」の3段階に分けて考えると、資金と体調の変化に合わせて進めやすくなります。始める時期に決まりはなく、判断力と体力に余裕があるうちに、自宅の相場を調べ、家族と話し合うところから始めるのが現実的です。生命保険文化センターの調査(2024年度)では、介護にかかった費用は、一時的な費用が平均47.2万円、月々の費用が平均9.0万円、介護期間が平均55.0か月(4年7か月)でした。

老後の住み替えは、自宅の売却、賃貸住宅での仮住まい、高齢者向け住宅や施設への入居の3段階で考えると進めやすくなる。介護期間は平均55.0か月(4年7か月)で総額約542万円。

自宅を売却して身軽になる住み替えの3ステップとは?

老後の住み替え3ステップの図。①自宅の売却→②利便性の高い賃貸住宅→③身体状況の変化に応じた高齢者向け住宅・施設。

自宅の住み替えは、「持ち家の売却」「一般の賃貸住宅での生活」「高齢者向け住宅・施設への入居」という3段階で進める方法があり、資金計画と生活の変化を一つずつ確かめながら移れる点が利点です。

戸建てや分譲マンションを持ち続けると、固定資産税、修繕費、管理の手間が続きます。第1ステップは「自宅の売却による資産の現金化」です。売却して手元の資金が確定すると、今後の生活費や介護費用の予算が立てやすくなります。売却の相談先は、宅地建物取引業者(不動産会社)です。価格は立地、建物の状態、時期で変わるため、早めに相場を調べておくと慌てずに済みます。

第2ステップは「利便性の高い賃貸住宅への住み替え」です。持ち家から直接施設へ入居しようとすると、入居の時期に合わせて売却を急ぐことになり、希望より低い価格で手放す場合があります。駅や商業施設、医療機関に近い賃貸住宅にいったん移れば、庭木の手入れや階段の上り下りといった負担が減り、小さな暮らしを試すこともできます。

第3ステップは「身体状況の変化に応じた高齢者向け住宅・施設への移行」です。賃貸住宅で暮らしながら、健康状態や介護の必要度に合わせて入居先を検討します。サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)については、高齢者の居住の安定確保に関する法律(高齢者住まい法)第5条第1項が、サ高住事業を行う者は、建築物ごとに都道府県知事の登録を受けることができると定めています。登録は任意の制度で、登録された住宅は国の情報提供システムで確認できます。見学は、心身に余裕のある時期に進めておくと、選択肢が残ります。

自宅の売却資金は、老後の住まいと介護の費用にどう考えればよいか?

老後の住み替えで使う介護費用試算の図。47.2万円+9.0万円×55.0か月=約542万円(生命保険文化センター2024年度の数字を単純に掛け合わせた値)。

必要な金額は、入居先の月額費用、入居する期間、毎月の年金などの収入で決まるため、一律の目安はありません。まずは調査の平均値で全体像をつかみ、入居先ごとの費用で計算し直す順番が現実的です。

生命保険文化センターの「生命保険に関する全国実態調査」(2024年度)では、介護にかかった費用の平均は、一時的な費用が47.2万円、月々の費用が9.0万円、介護期間が55.0か月でした。単純に掛け合わせると、47.2万円+9.0万円×55.0か月=約542万円です。介護を行った場所別の月額は、在宅が平均5.3万円、施設が平均13.8万円とされています。この調査は介護にかかった費用の調査であり、住まいの家賃や食費などは含まれていません。住居費は別に見積もる必要があります。

計算の流れは、次のとおりです。

仮に、一時金が300万円、月額費用が20万円、年金などから充てられる額が月12万円、入居期間が10年(120か月)なら、300万円+(20万円−12万円)×120か月=1,260万円です。これは計算の流れを示すための仮の数字で、実在の施設の費用ではありません。医療費などの出費も別に見込んでください。実際の費用は、入居前に契約書や重要事項説明書で、月額費用、一時金、返還の条件を確かめてください。

横浜市内でサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)を選ぶ基準は何か?

横浜市内でサ高住を選ぶときは、日常生活を支える「立地の利便性」と「提供されるサービスの内容、介護が必要になったときの対応」を基準に判断します。

横浜市は地域によって坂道が多く、最寄り駅やバス停からの高低差が日々の移動に影響します。図面上の距離だけでなく、実際に歩いて、スーパーや内科クリニックまでの勾配を確かめてください。

サービスの面では、横浜市のホームページによると、サ高住の対象は60歳以上の方、または要介護・要支援の認定を受けた方で、住宅が提供することとされているサービスは、安否などを確かめる「状況把握サービス」と「生活相談サービス」です。介護が必要になったときの対応は住宅ごとに異なります。介護保険の「特定施設入居者生活介護」の指定を受けているのか、外部の訪問介護事業所を使う形なのかを、契約前に確認してください。介護の必要度が進んだときに退去を求められる条件になっていないかも確認してください。

施設や住まいの選び方に迷うときは、横浜市の「高齢者施設・住まいの相談センター」(事前予約制)や、地域ケアプラザの地域包括支援センターに相談する方法があります。

老後の住み替えで後悔しないための最初の行動は何か?

住み替えで後悔しないための最初の行動は、お正月やお盆、法事など家族が集まる機会に、「将来はこの家をどうしようか」と、家族に一言だけ問いかけてみることです。

住み替えの準備を一度に終わらせる必要はありません。具体的な作業に入る前に、まず住まいに関する家族の考えを聞いてみてください。親は「子どもに家を残すべきか」と悩み、子どもは「実家の管理の負担を親に背負わせたくない」と考えている、といった思い込みのすれ違いは珍しくありません。

名義の確認は、法務局で登記事項証明書(登記簿謄本)を取得すると、現在の所有者を確かめられます。売却や賃貸の選択肢の整理、家族での話し合いの進め方は、株式会社HYの初回相談無料の枠でもお受けしています。税務や登記が必要な場面では、専門家をご紹介します。

よくある質問

Q: 高齢になると民間の賃貸住宅は借りにくくなりますか?

A: 貸主によっては、家賃の滞納や孤独死への不安から、高齢の方の入居に慎重な場合があります。国土交通省も、要配慮者の受け入れに不安を持つ賃貸人がいることを指摘しています。一方、国は、高齢者などの入居を拒まない賃貸住宅を登録する「住宅セーフティネット制度」を設けており、登録住宅は国の情報提供システムで探せます。家賃の支払い能力や緊急時の連絡先を、あらかじめ示せるようにしておくと話が進めやすくなります。

Q: 自宅を売却した代金にはどのような税金がかかりますか?

A: 売却して利益(譲渡所得)が出たときは、所得税と住民税が課税されます。住んでいた家屋やその敷地を売る場合は、租税特別措置法第35条に基づく、居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例を使える場合があり、譲渡所得から上限3,000万円まで控除できます。住まなくなった家屋は、住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売る必要があります。親子など特別の関係がある人への売却や、前年・前々年にこの特例を使っている場合などは対象外です。個別の判断は、税理士にご確認ください。

出典(確認時点:2026年10月)


監修:株式会社HY(横浜駅前の相続・空き家・事故物件・終活の不動産相談窓口)

代表取締役 田澤 英大(宅地建物取引士/1級ファイナンシャル・プランニング技能士/CFP®認定者/公認不動産コンサルティングマスター)

宅地建物取引業 神奈川県知事(1)第033168号

横浜市西区北幸1-11-5 相鉄KSビル9階

https://hyconsulting2021.jp/

※個別の判断は、税理士・司法書士などの専門家にご相談ください。

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